真水と海水が入る容器
真水と海水を与えるためには容器が2つ必要で、市販されている仕切りのある食器は小皿ばかりのため、理想の容器を求めて ヤコ オーブン陶土 を使って自作してみました。
ヤコ 公式サイト
用具
用具を使用せず手で成形する 玉作り や 手ひねり などの手法もありますが、器の厚みが均等になる たたら作り で制作する場合は たたら板 や のし棒 のほか、ヘラ や ガーゼ、コート剤を塗布する刷毛 などが必要 ( 代用品でも可 ) になります。
- オーブン陶土セットBasic
陶土・コート剤・ハケ・手引書が含まれているビギナー向けのセットで、大きめのマグカップが 1個作れます。 - たたら板・のし棒セット
長さ30 cm/ 厚さ 5 mm の たたら板 と のし棒 のセット。 - ハケ
オーブン陶土セット に 1つ付属していますが、食器として使用する際にはコート剤を塗布するので、ドベ用とコート剤用を用意します。 - ガーゼ
陶土が下敷きや型に張り付くのを防止するために使用します。 - スパチュラ ( ヘラ )
陶土を型に合わせてカットする際などに使用しますが、パレットナイフなどでも代用できます。
たたら作りで制作
たたら作りは 素人でも手早く厚みを均一にすることができ、成型作業が比較的 簡単で短時間で制作できるため、陶土が乾燥しにくいメリットがあります。
ガーゼ を敷いた作業台にたたら板 をセット。
型 にする器を用意します。
陶土 が張り付かないよう 型 を ガーゼに包んで輪ゴムで止めます。
型の準備ができたら クルミ大 くらい大きさの陶土で ドベ を作ります。
ドベ と 型 の用意が整ったら、器の底 になる部分を作るため 適量の陶土を たたら板 の間に置いて のし棒で しっかりと伸ばします。
伸ばした陶土に 型を置いて 型よりも 数ミリ 外側を パレットナイフなどでカットします。
器の側面になる部分は 陶土を継ぎ足しながら 必要な長さにした後、器 側面の高さに合わせて たたら板 や 定規 などを使って 余分な部分をカットします。
長さが余った部分はカットし、接着面に ドベ を塗って 表面の切れ目を指でなぞって消していく感じで 接合します。
底面にも接着部分にドベをしっかり塗布し、側面 と 底面を 馴染ませ 全体的に成形します。
ある程度 成形できたら ドベを使用して 接合部分にある微妙な隙間を埋めます。
乾燥して ヒビ割れが生じた場合は ドベ で埋めます。
乾燥したら 170℃ 設定のオーブンで 40~50 分 焼成します。
焼き上がったら 冷ました後 食器用 の コート剤 Yu~ を全体に塗布します。
コート剤 の ベタつきがなくなるまで乾燥します。
乾燥したら 110℃ 設定で 20 分 焼きます。
器が完全に冷めてから 水漏れなど 不具合がないかチェックして完成です。
2 度目の制作
初回の器が 少々 大きかったため 型を変更して 再チャレンジ。
今回は 型に PPテープの芯を使用します。
陶土は 紅陶 を使用し、前回よりも二回りくらい小さく 高さも低いので、1袋で 2個 作成することができました。
片方に 前回使用した 陶土の ドベ を塗ってみました。
乾燥させること4日。
前回同様 170℃ で 45分間 焼成し、コート剤 Yu~ を塗布して 110℃ で 20分。
なかなかの完成度だと思ったのですが、実際に使用すると小ささと軽さが気になります。
3 度目の制作
前回の 器の高さが低い・軽い・洗いにくい という欠点をカバーした 改良版を、陶土に 黒木節 を使用して制作します。
型は2回目の制作で使用した PPテープの芯を使用しますが、前回は 基本的に すべて同じ厚みにしてたものを 新たな試みで 部分的に 土を足して重みを増すことにしました。
器の中は 接合面が 直角になって 洗いにくいため 土を足して半円形にします。
水が溢れにくいよう 縁をわずかに内側に向け、中央の仕切り部分も 接合面が 直角にならないよう 土をもって成形し、オカヤドカリが 溺れないよう 土を盛って傾斜を作ります。
1日乾燥させて ヒビ が入った部分などに ドベ を塗って調整。
4日ほど乾燥させ 170℃ で 50 分間、コート剤 Yu~ を塗布して 110℃ で 20分 焼成。
土は ほとんど余りませんが、重みもしっかりとあって 前回の 2倍ほど 水も入る 良い感じの 器に仕上がりました。
4 度目の制作
前回の容器は完成度が高かったものの、使用していると コート剤が剥げてくるため、型 に 小さなタッパーを使用して タッパーを 設置できる器を制作することにしました。
初回は 焼成時に 縮むことを考えずに作ったため タッパーが入らず大失敗。
2 回目 は タッパーの蓋 の大きさに合わせて 型を作り、ほぼピッタリに仕上がりました。
オカヤドカリが結構な大きさに成長しているので、タッパを満水にしても溺れる心配がなく、水換えも楽になりました。