オカヤドカリの飼育で 重要なのは 環境作り と 環境の維持で、オカヤドカリに 思考する脳 はないが、神経が脳の代わりをして 身辺の事象を感じているため 触るのは大きなストレスになる。
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水槽
オカヤドカリを飼育する際は 10 ~ 15cm の床砂を敷いて 流木などを設置するので、高さのある水槽を推奨。
水槽の参考アイテム水槽のサイズ と 飼育可能な個体数の目安
3cm前後の個体であれば 45cm 水槽で3 ~ 4匹、60cm 水槽で 5 ~ 6匹が目安だが、小さな個体は2~3年で2倍以上に成長するため ケースには余裕が必要で、多数飼育すると 糞尿で床砂が汚染される割合が増え、有害な雑菌が繁殖する原因になるだけでなく 貝殻の奪い合いなどのリスクも高くなる。
水槽のフタ
オカヤドカリはアクロバティックで力もあり、フリークライミングも得意なので、水槽にフタがないと脱走を図る。
水槽にはガラスのフタが付属しているが、ガラスのフタでは完全に塞ぐことができないため、ナイロンメッシュなどを被せた上に 重りとしてガラスフタを置き、天井へアクセスできるアイテムを配置すると、水槽内の温度・湿度の調整もしやすく、オカヤドカリの活動範囲も広がる。
床砂
床砂 は 水槽内の 湿度調整 や オカヤドカリの脱皮する場所としても必要で、オカヤドカリの大きさにもよるが 10~ 20cm ほどの厚みを持たせる。
床砂の参考アイテム床砂に使用する サンゴ砂には大きさがあり、 Sサイズ(2cm)程度の個体であれば パウダーと表記されている 1mm 程度の細粒を多めにする。
床砂が乾燥しているとオカヤドカリが上手く潜れないだけでなく、潜った後で身体の水分が砂に奪われ、水に浸かっているような状態では 呼吸ができなくなるため、びちゃびちゃでもなく 半乾きでもない感じに 砂を湿らせる。
交換 / 洗浄
床砂 は 2週間に1度の頻度で 交換するよう記載されている記事が多いが、複数のオカヤドカリを飼育している環境では 脱皮などの兼ね合いで 床砂 を全替えするタイミングは 意外と少なく、脱皮中の個体がいる場合は 部分的に交換することになる。
床砂の洗浄方法
掃除の参考アイテム- 汚れた床砂を 土入れスコップなどで すくい上げ、バケツの3分の1程度を 目安に 砂を入れる。
- バケツに 水を足してかき混ぜ、汚れを浮かしてから水を捨てる作業を繰り返し、茶褐色の水が淡い白濁になったら完了。
- 洗った砂は 天日干しするため 大判の洗濯ネットなどに入れる。
※ 屋外であれば日影でも紫外線は届くが、直射日光に比べて紫外線量は半分程度に落ちる
室内は 窓ガラスで紫外線が遮断されて 殺菌効果は期待できない。
水分の補給
湿らせた床砂の厚みが 15cmほどあれば、地域差もあるが 5月 ~10月くらいまでは 水槽内の湿度を 60% ~ 90% に維持できるので、霧吹きなどによる水分補給を頻繁に行う必要はないが、冬場にヒーターで水槽内を温め始めると 床砂の表面が乾燥するようになるので、床砂の状況を見ながら 霧吹きなどでの水分を補給する
水分が多すぎると 藻 が発生しやすくなる。
餌
オカヤドカリは少食なので 与えた餌の大半は 食べ残すが、水槽内の環境悪化を避けるため 腐りにくいエサ でも 2 ~ 3日に1回は交換し、生の海老 や 魚 は 腐る前に処分する。

オカヤドカリの餌
自然界のオカヤドカリは 海藻 や 草木、魚の死骸、人間の残飯 などを食べる 植物メインの雑食性だが、意外と好き嫌いがはっきりしており、個体によっても 嗜好が異なっていたりする。 オカヤドカリに味覚はなく、触覚で匂いを感じ […]
貝殻
オカヤドカリは 成長に合わせて 引っ越しを行うが、物件選びは 慎重で 何でも良いわけではなく、場合によっては 宿貝を巡って争いも発生するため、水槽内には 常に 手頃な貝殻を入れておく。
貝殻の参考アイテム
オカヤドカリの宿替え
オカヤドカリが背負っている貝は サザエなどの巻き貝 や アフリカマイマイの貝殻を利用しており、手頃なサイズの貝殻を見つけると引っ越しを行うが、間取りが良ければ何でも良いというわけでもない。 宿替えのタイミング 気に入った […]
隠れ場所
オカヤドカリは臆病な生き物で、身を隠す場所が必要なため シェルター や 流木 などを設置する。
シェルター・流木の参考アイテム一般的な半円のドームタイプのものでなくても、流木と流木の隙間 や 珊瑚石の陰など 潜める場所 を作ると 好きな場所に身を隠す。

2022/ 2/ 22
オカヤドカリは 木登りが得意なので、流木など 登れるアイテムを設置すると いろいろと利用してくれる
気温と湿度
オカヤドカリは 熱帯 ~ 亜熱帯 に生息するので 寒さ と 乾燥 に耐性がないため、水槽内は 気温 20 ℃ 湿度 60 % 以上を保つようにし、水槽内に 温湿度計 を設置して 常にチェックする。
温度・湿度計の参考アイテム 保温の参考アイテム
気温と湿度の調整
オカヤドカリにとって 気温 と 湿度 は 直接 命に関わる要素で、一時的に湿度が 40%前後まで下がっても オカヤドカリが死ぬというわけではないが 目に見えて活動が鈍くなる。 気温が低いときは 暖を求めて ヒーターの側 […]
観葉植物の設置
観葉植物の設置には 注意すべき点があるものの アダン や ガジュマル を入れると オカヤドカリが好んで食べ、水槽内の見た目も良くなる。
アダンとガジュマルの参考アイテム
オカヤドカリと観葉植物
水槽内への植物設置には否定的な意見も散見されるが、オカヤドカリにとって決して悪いことではない。 オカヤドカリが好んで食べる植物 オカヤドカリは野菜よりも アダン や ガジュマル を好んで食べる。 ガジュマル うねうねと絡 […]
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オカヤドカリの脱皮
脱皮は 床砂の中など 身を隠せる 安全な場所で行われ、脱皮中は 外殻が固まっていない ソフトシェル の状態になるので、床砂を掘り返したりせず、脱皮が終了するまで 静かに見守る。 床砂の厚みがないと地表で脱皮を始めるが、脱 […]

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