気温と湿度の調整

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飼育の基礎知識

オカヤドカリが活発になる気温と湿度

オカヤドカリが活動するのは 気温 20℃以上 30℃未満/ 湿度 60%以上で、活発になるのは 気温 25℃ 前後/ 湿度 70%以上 です。
オカヤドカリにとって気温と湿度は命に関わる要素で、一時的に湿度が40%前後まで下がっても死ぬわけではありませんが、目に見えて活動は鈍くなります。

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水槽内の気温が 20℃を下回るか 30℃を超えるとオカヤドカリたちは 一様に動きが鈍くなり、 気温 20℃未満または 32℃以上になると、床砂の中に退避する姿を目にします。

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気温が低いときは暖を求めてヒーターの側や日当たりの良いところに移動します。

飼育ケース内の温湿度を確認するため 温湿度計 は必須です。

個人的にアナログ式のものを吸盤を加工して水槽内に取り付けています。

気温と湿度

オカヤドカリは高温多湿の熱帯~亜熱帯に生息する生き物で、 寒さと乾燥に耐性がないため、飼育する地域によってヒーターなどで 保温と保湿が必要 になります。

オカヤドカリは呼吸する際に水分が必要なため、乾燥すると呼吸困難に陥り、最悪の場合は窒息死します。

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沖縄は真冬でも平均気温 15℃あり、湿度も 65%を下回ることがなく、年間の平均気温は 23℃、湿度は 74%、年間降水量は 2000mmを超えており、降水量が少ない冬場でも月間 100mm程度の雨が降るため、大阪の 11月~5月まではオカヤドカリにとっては住めない悪環境になります。

春夏の対策

春は最低気温と最高気温の差が大きく、乾燥する時期なので、状況に応じて夜間のみヒーターを入れたり、霧吹きで調整し、夏場は飼育ケース内の温度が上がりすぎないよう、エアコンなどで飼育ケースの外気を冷却したり、湿度低下に注意しながら飼育ケースの風通しで調整します。

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湿度は飼育ケース内の温度を20℃以上に維持し、湿らせた床砂を15cmほど敷いた状態であれば、飼育ケースの風通しに注意するだけで60%以上を維持できますが、それでも湿度が低下するようであれば霧吹きで水分を与えます。

メッシュタイプの蓋は 乾燥しやすいため ガラス や 塩ビ製 のプレートなどで 湿気が逃げないような対策が必要です。

秋冬の対策

最低気温が 10℃を下回り、最高気温が 20℃に届かいない日が続くようになると、断熱シートヒーター  を使用して水槽内を保温します。

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水槽の底面に設置しているヒーターを稼働させると、水槽内の温度が2℃ほど上昇するだけでなく、床砂が暖められて水分が蒸発するので湿度が80%前後に保たれるため、乾燥する冬場にはオススメです。

オカヤドカリは脱皮時に飼育ケースの最深部まで潜りますが、ピタリ適温 は接地面が熱いと感じるくらい温度が上がるので、砂が高温になることを防ぐため 水槽の下に断熱シートを敷き、水槽は厚さ1cmのゴム板で浮かせて 水槽と断熱シートの間にヒーターを設置しており、念のため棒状温度計で床砂内部の温度も確認しています。

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最低気温が10℃下回るようになると 水槽の背面に ピタリ適温 を両面テープで貼り付け、その上から断熱シートで水槽3辺の全面を囲み、正面のみ床砂が隠れるように断熱シートを貼ることで、室内の気温が 20 ℃くらいなら水槽内は 25℃前後、湿度 85%を維持できます。

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室温が 15℃くらいだと結露が発生して水槽はモザイク状態になりますが、水槽内は 23℃前後を維持できます。

湿度が下がり気味になる場合は霧吹きが必要です。

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夜間の気温が低くなってくると夜間のみサバイバルシートで水槽全体を覆うことで、室温が 15℃を下回っても水槽内を保温できます。