飼育に使用する水
水道水は消毒のため塩素を使用しており、蛇口から出てくる水にも微量の残留塩素が含まれているため雑菌が繁殖しないようになっているが、残留塩素には細菌を抹殺する程度の殺傷力があり、小さなオカヤドカリにとっても危険な物質のため、 オカヤドカリに与える 水 や 湿度調整に使用する水 は 残留塩素を除去したものを使用します。
残留塩素の除去
残留塩素の除去 は 煮沸・汲み置き・光分解 のほか ハイポ のような中和剤の使用など 様々な方法があり、最も手軽で 安全なのが 浄水器 の利用 です。
残留塩素 除去の方法
煮沸
残留塩素は煮沸することで揮散しますが、 沸騰直後は 残留塩素が揮散する際に発生する 発がん物質 トリハロメタンが増加するため、沸騰後 ケトルのフタを外した状態で 10 分以上 加熱が必要です。
電気ポットなどのカルキとばし機能は 数分間 煮沸するだけなので トリハロメタンは除去できません。
汲み置き
水の残留塩素は3日ほど放置すれば 室内でも除去できます。
光分解
残留塩素は太陽光に含まれる紫外線でも除去することができ、半日程度 日光に当てると塩素が抜けます。
ハイポ
チオ硫酸ナトリウム を使用して残留塩素を中和する方法ですが、水道水の残留塩素の濃度には幅があるため、通常 ハイポは 若干 多めに投与することになります。
浄水器
浄水器のモデルによって除去できる物質が異なるが、浄水器は残留塩素だけでなく農薬やトリハロメタン、溶解性鉛なども除去できます。
60cm サイズの水槽に 15 cm の床砂 を敷く場合、使用する水の量は 4~5L なので、汲み置きや光分解でも用意できますが、残留塩素は目に見えないため試薬や試験紙での確認を推奨します。
右端が 水道水 で 遊離残留塩素は 0.4mg/L ~ 0.7mg/L 程度 になっていますが、右隣の 2日間 光分解 した 水 と 浄水器の水素水、通常の浄水 は 残留塩素が ゼロになっています。
試験紙 は 水に浸けるだけで 簡単に残留塩素のチェックができるため、汲み置きや光分解 などを利用する場合は あると便利です。