謎のメール
2019年12月、カタツムリの粘液がムコ多糖の一種「ムチン」だという記事をアップしたところ、学術秘書の池田様 から「通達(みと・あかつかカンファレンス)『ムチン騒乱;令和の改新』;安倍晋三内閣総理大臣指示【令和の改新】#令和の大号令」というタイトルのメールが届きました。
Gmailが迷惑メールに振り分けていたのを掘り起こしたもので、カーボンコピーには農林水産省大臣官房広報評価課広報室・日本学術振興会・理化学研究所・内閣府・日本学術会議・文部科学省・科学技術振興機構・農林水産省・農畜産業推進機構・日本栄養士会・日本医師会・日本薬剤師会・日本歯科医師会・日本看護協会・茨城県警察本部・クローズアップ現代+のほか、個人名を合わせて30件が登録されていました。

メッセージには上図の画像と婦人公論の「疲労回復には豚肉の『肉じゃが』を!元気になる『食べ合わせ』」へのリンクがあり、本文は以下の記載しかありません。

では。 と言われても…
送信者の意図も同時送信先の意味も掴めない内容でした。
送信者の背景
メールを送信している「池田」と名乗る人物は「池田 剛士」という氏名で、各所のサイトやブログのコメント欄に書込みを行い、ムチンという言葉を使用したブログやサイトへ今回のようなメールを送信しているようです。
メール本文に記載されていた「ムチン騒乱とは?」のリンク(http://kankan2025.jp/#statement)は、みと・あかつかタウンミーティング というサイトのトップページに飛びます。
「みと・あかつかタウンミーティング」は、茨城県水戸市赤塚で看護師が立ち上げた医療関係のコミュニティで、発足当時は地域に根ざした医療と介護がメインテーマだったようですが、後に里芋の販売を行うようになっています。
🐚 「みと・あかつかタウンミーティング」は、2020年5月以降に閉鎖しています。
ムチン誤用問題の経緯
サイトが里芋販売に移行した後、里芋に含まれる粘液成分「アラビノガラクタン」が誤用されているとして、該当するサイトや出版社に凸を始め、更にネバネバつながりで「ムチン」について記載のあるサイトなどもターゲットになったようです。
池田氏の主張は「ムチンは動物の粘液を意味し、植物のネバネバはムチンではない」ということで、植物のネバネバをムチンと称していることが我慢できないらしく、婦人公論の画像でムチンの部分にマーカーが入っていたのは「植物のヌルヌルをムチンといっている」という指摘だと推測されます。

ムチンの誤用自体は荒唐無稽な話ではなく、カゴメなどでも植物のネバネバ成分を「ムチン」と記載していたのを修正していたりします。
謎のメール再び
2020年9月、池田氏から再び 「ムチン(mucin)について」というメールを頂きました。

相変わらず「では。」で終わっていますが、今回のメールは主旨が明確で、日本食品科学工学会が発行している「食品工業辞典」の「ムチン」の説明が、「動植物より分泌される粘質物一般をいう」から「動物より分泌される粘質物一般をいう」に変更されたという経過報告でした。
前回のメールはカーボンコピーで農林水産省大臣官房広報評価課広報室をはじめ30件のアドレス宛に同時送信されていましたが、今回CCはなく、「株式会社はなもみ」の代取という池田氏の肩書も記載されていました。
池田氏の凸が奏功したのか別の要因があるのかは分かりませんが、手段はともかく結果を出していることに対しては脱帽します。
🐚 株式会社はなもみは2015年10月に茨城県水戸市で法人登録されており、業務内容は「学術コンサルティング事業」となっています。
興味のある方は、池田氏が関与しているとみられるウェブサイト「公共メディア じゃんぬ」をご覧ください。(サイトはCSSをほぼ使わない構成になっており、2000年代のホームページを彷彿とさせます。)
メールをブロックするまで
2週間後、「ムチン(mucin)について」という同じタイトルで、ネバネバ成分を「糖タンパク質」と事実誤認していたことに関するメールが届きました。
更に、後日ムチンの誤用に対しての広報への勧誘メールが届いたため、株式会社はなもみからのメールはブロックしました。
以降、続報はありません。
更新履歴
最近よく読まれている記事
お問い合わせ
📬 ご質問・ご連絡は、メールか X にて受け付けています。
原則として XではDMでのご連絡をお願いいたします。投稿への公開コメントでも対応可能ですが、内容により返信を控えさせていただく場合があります。
- hello[at]okayadokari[dot]info
- @Okayadokari_i
※投稿内容に関するご質問には可能な範囲でお答えします。
また、すべてのご質問への返信を保証するものではありませんので、あらかじめご了承ください。




